息子が漫画家デビューに至るまで

息子の漫画がWEBでの連載に引き続き単行本で出版されました。

漫画家を目指している人、あるいは息子と同じような境遇にある人の参考になればと思います。


小さい頃から絵を描くのは好きだけど、そういう子供はたくさんいると思う。

妻の弟は芸大を出ている。

父である私は、中学時代から絵を見るのが好きで、大学の時は美術部に入って油絵やアクリルで絵を描いていた。

そういう血筋があるのかは分からない。


最初に息子に才能を感じたのは、小学生の工作で作ったものだった。

センスがいい。

こんなの誰でも作れる物じゃないなあと思った。

中学の時もノートに漫画を描いたりしてたようだ。

その頃から漫画家になりたいと思い始めていたのかな。

でも、漫画家になりたいと思う子供もたくさんいると思う。


高校に入学して大きな壁にぶち当たった。

入学式翌日から不登校。

そこで知ったのは、中学生の終わりくらいから過敏性腸症候群になっていたということ。

それで教室には行けないということらしい。

その高校はあきらめて通信制の高校に“転向”させた。


通信制の高校なので、たまにリアルな授業にも参加しなければならないけど、基本的には自宅で学習。

ずっと自宅に篭るのはちょっとまずいと思い、好きな絵のことなら外出するだろうと美大を目指す塾に通わせた。

過敏性腸症候群はその後も続いていたけど、好きなことであれば多少は我慢するであろうとも思った。


その塾がつながって日芸にAO入試ではあるけど入学。

でも真面目に勉強しない。(父もそうだったから何も言えない)

単位も取れない。

大学3年になろうという時だったか、休学したい。漫画家を目指してみたい。

1年やって成果が出なかったら復学するということだったけど。

正直言って、息子は映画は見てもちろん漫画は読むけど、小説を読まないので、漫画のストーリーは書けないと思っていた。今でもこの認識はほとんど変わってない。


漫画雑誌の小さな賞を受賞し、紹介されて漫画家のアシスタントに。

同じ先生について6年くらいやったのかな?

首になるアシスタントもいるらしけど、ずっとアシスタントで続いたこと自体よくやったということなのかもしれない。

でも色々なことでその先生のアシスタントは辞め、自宅で知り合いからもらうアシスタントの仕事をやっていた。

それと並行して自分の描いた絵をSNSに投稿していたら、編集者の方の目にとまり連載を任せていただけることになったそうだ。

インターネットで、SNSでというのが今時な感じ。


まだ1作目だし、1作目は原作は別の方のものなので、まだまだだと思う。

原作も含めた作品を発表できる日が来るのだろうか。

父母の心配は続く。

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